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2021年9月24日

相場の見立て・展望(9月24日付)

情報のプロフェッショナル
藤井 英敏
9月22日、パウエルFRB議長が、FOMC後の記者会見で、テーパリング開始決定について「早ければ11月の会合で委員会が条件に達したと決断するだろう」と、11月決定の可能性を強く示唆しました。そして、議長はテーパリングを「来年半ば」までに終えるのが適当との見解を示しました。なお、FOMCは、ゼロ金利の解除時期を2022年に前倒しする可能性を示しました。ただし、議長は記者会見で「資産購入縮小の時期とペースは、より厳格なテストに従って判断する利上げの時期についての直接的なシグナルではない」と述べ、利上げには慎重に臨む姿勢を改めて強調しています。

このハト派的な議長の発言を米株式市場は大いに好感しました。具体的には、9月22日のNYダウは5日ぶりに反発し、前日比338.48ドル高の34258.32ドルでした。ナスダック総合株価指数は続伸し、同150.449ポイント高の14896.847ポイントでした。また、翌23日のNYダウは続伸し、前日比506.50ドル高の34764.82ドルでした。ナスダック総合株価指数は3日続伸し、同155.397ポイント高の15052.244ポイントでした。このようにFOMCを無事に通過した米国株式市場は堅調に推移しています。

一方、米ウォール・ストリート・ジャーナルは9月23日、中国当局が不動産大手の中国恒大集団の経営破綻に備えるように地方政府に指示をしたと報じました。恒大は9月下旬以降、過去に発行した社債の利払い日が相次いで到来するため、債務不履行が起きないか、市場の緊張感が高まっています。ただし、中国人民銀行(中央銀行)は連日で公開市場操作を通じた資金供給を増やしています。このため、仮に、恒大集団の経営破綻が起こったとしても、当局は「中国発の金融危機」を阻止する方向で動くはずです。このため、この問題に関しては、過度に反応する必要はないと考えています。

ちなみに、9月23日の香港株式市場で、中国恒大集団が8営業日ぶりに大幅反発しました。終値は前営業日の21日と比べて0.40香港ドル(17.6%)高の2.67香港ドルでした。一時は32%上昇する場面がありました。香港が休場だった22日に、期日を23日に控えた人民元建て債の利払いを実施すると発表したことで、債務不履行を巡る懸念が和らぎ、買いが集まりました。これを好感する格好で、23日の香港ハンセン指数と上海総合指数も上昇しました。ただし、恒大集団の経営不安問題は、先行きが明確に決まるまでは、香港株式市場と上海株式市場にとっては、重荷になり続けるでしょう。

日本株については、次期衆院選の投開票日までは、相場は上げ下げを交えながら、上昇トレンドを維持するというメインシナリオは維持します。当面の日経平均については、25日移動平均線(24日現在29078.32円)と25日移動平均線ベースのボリンジャーバンドプラス2σ(同31498.93円)との「バンドウォーク」です。引き続き、「トレンドを友人」にして、つまり、「上手くトレンドに乗って」、是非、投資収益を獲得してください。
情報のプロフェッショナル
藤井 英敏

カブ知恵代表取締役。
1989年早稲田大学政治経済学部経済学科を卒業後、日興證券(現SMBC日興証券)に入社。前職のフィスコ(証券コード3807)では執行役員。フィスコを代表するマーケット・アナリストとして活躍。退職後に同社のIPOを経験。2005年にカブ知恵を設立。歯に衣着せぬ語り口が個人投資家に人気。雑誌「宝島/夕刊フジ/ZAIオンライン/トレマガ/あるじゃん/ダイヤモンドマネー/マネーポスト/日経ビジネス/エコノミストマネーザイ」をはじめ多方面に活躍中。

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