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2021年12月24日

相場の見立て・展望(12月24日付)

情報のプロフェッショナル
藤井 英敏
東証マザーズ市場がようやく底打ちしたようです。具体的には、12月21日に付けた年初来安値942.64ポイントが当面の底値になったとみています。ただし、24日終値は1003.36ポイントと、5日移動平均線(24日現在982.08ポイント)は上回っているものの、25日移動平均線(同1044.98ポイント)、75日移動平均線(同1102.91ポイント)、200日移動平均線(同1136.25ポイント)全て下回っています。このため、中長期スタンスでは、強気には転じることができません。

なお、12月23日時点での「マザーズ銘柄の信用評価損益率(松井証券店内)」はマイナス26.345%でした。一般的に、信用買い方の評価損益率がマイナス20%を下回ると「追証」が発生する水準となります。このため、マザーズ指数が底入れしても、信用買い方の評価損益率がマイナス20%を上回るまでは、「追証」絡みの売りが出続け、需給は悪い状況が継続する見通しです。つまり、この評価損益率がマイナス20%を上回るまでは、マザーズ銘柄を中心に、個人投資家の関与率の高い小型材料株に関しては、慎重スタンスを継続することをお勧めします。

一方、日経平均に関しては、12月20日の27893.18円で底打ちしたとみています。目先の上値メドは一応、12月16日に強力な抵抗線となった75日移動平均線(24日現在29089.06円)です。75日移動平均線を上抜けることが出来たなら、心理的節目の29500円を目指す展開を想定しています。ちなみに、24日終値は28782.59円、高値は28870.13円でした。200日移動平均線(同28830.48円)が強力な抵抗線となった格好です。日経平均に関しても、75日移動平均線及び200日移動平均線を上回ってくるまでは、中長期スタンスでは、強気には転じることができません。よって、大型株に関しても、慎重スタンスを継続することをお勧めします。

なお、日本株に関しては、小型株も大型株も、最悪期は脱したとみているので、極端なリスクオフは機会損失につながるので、それなりのリスクオンスタンスは維持するべきだと思います。というのは、日本株は弱いですが、米国株が堅調だからです。例えば、12月23日のS&P500種株価指数は3日続伸し、前日比29.23ポイント(0.6%)高の4725.79ポイントで取引を終え、2週間ぶりに過去最高値を更新しました。この日は、新型コロナウイルスの変異型「オミクロン型」の感染による入院や重症化のリスクが低いとの調査結果が相次いだことや、米食品医薬品局(FDA)が、22日のファイザー製に続き、23日、メルクなどが開発した新型コロナ飲み薬の緊急使用を承認したことが、追い風となりました。

ところで、FRBが重視する物価指標で、23日に発表された11月の個人消費支出(PCE)デフレーターはコア指数が前年同月比4.7%上昇と1989年2月以来の高さとなりました。また、「オミクロン型」の感染拡大も、供給混乱を長引かせることが危惧されています。このようにインフレ加速が危惧される状況下、23日の米10年物国債利回りは前日比0.04%高の1.49%でした。今後、インフレ加速を背景に、米長期金利が上昇するようだと、高PERのグロース株には逆風です。このため、投資対象は、「低PER・低PBR・高配当利回り・好業績」という4条件を満たす銘柄のうち、株価が25日移動平均線を上回っているものに絞ることをお勧めします。
情報のプロフェッショナル
藤井 英敏

カブ知恵代表取締役。
1989年早稲田大学政治経済学部経済学科を卒業後、日興證券(現SMBC日興証券)に入社。前職のフィスコ(証券コード3807)では執行役員。フィスコを代表するマーケット・アナリストとして活躍。退職後に同社のIPOを経験。2005年にカブ知恵を設立。歯に衣着せぬ語り口が個人投資家に人気。雑誌「宝島/夕刊フジ/ZAIオンライン/トレマガ/あるじゃん/ダイヤモンドマネー/マネーポスト/日経ビジネス/エコノミストマネーザイ」をはじめ多方面に活躍中。

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