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2022年1月5日

相場の見立て・展望(1月5日付)

情報のプロフェッショナル
藤井 英敏
前回当コラムで、「東証マザーズ市場がようやく底打ちしたようです。具体的には、12月21日に付けた年初来安値942.64ポイントが当面の底値になったとみています。」、「中長期スタンスでは、強気には転じることができません。」と指摘しました。実際のマザーズ指数の大発会(1月4日)の終値は976.74ポイントと、5日移動平均線(4日現在987.56ポイント)、25日移動平均線(同1013.27ポイント)、75日移動平均線(同1091.20ポイント)、200日移動平均線(同1131.95ポイント)全て下回っています。このため、中長期スタンスではもちろん、短期スタンスでも強気には転じることができません。正直なところ、現時点では、マザーズ市場の需給状況は深刻で、マザーズ指数の低迷は長期化するのではないかとの危惧を抱いています。

なお、12月30日(大納会)時点での「マザーズ銘柄の信用評価損益率(松井証券店内)」はマイナス25.113%でした。一般的に、信用買い方の評価損益率がマイナス20%を下回ると「追証」が発生する水準となります。ですが、友人の対面証券の営業マンへのヒアリングベースでは、相当数の個人信用客は、評価損があまりに大きすぎるとの理由で、マザーズ銘柄の買い建て玉を投げるのではなく、現引きしたもようです。こうなると、需給は一向に回復しないでしょう。よって、マザーズ市場に多く存在する「高PERまたは赤字のグロース系小型株」は当面はアンタッチャブルと考えます。

一方、日経平均に関しては、12月20日の27893.18円で底打ちしたとの見方は継続します。目先の上値メドは、12月16日に強力な抵抗線となった75日移動平均線(24日現在29089.06円)を、大発会の大幅高で上抜けることが出来たので、まずは心理的節目の29500円を目指す展開を想定しています。そして、それも上抜けることが出来たら、2021年11月16日の高値29960.93円及び心理的節目の30000円が意識されるでしょう。なお、日経平均に関しては、概ね27500円~30000円のボックス相場が続くというのが、現時点での当面のメインシナリオです。

それにしても、米国株は羨ましくなるくらい絶好調です。1月3日のNYダウは3日ぶりに反発し、前週末比246.76ドル高の36585.06ドルと過去最高値を更新しました。また、S&P500種株価指数も3日ぶりに反発し、同30.38ポイント高の4796.56ポイントと過去最高値を更新しました。そして、ナスダック総合株価指数は5日ぶりに反発し、同187.828ポイント高の15832.799ポイントでした。この日は、米長期金利が1.64%と昨年11月下旬以来の水準に上昇したものの、景気敏感株に加え、ハイテク株の一角も買われました。

ですが、QUICK・ファクトセットによれば、2022年の米主要500社の純利益は前年比9%増、売上高は8%増を見込んでいるそうです。2021年はそれぞれ45%増、16%増でしたから、今後、業績モメンタムの悪化を主因に米国株が調整するリスクは低くはないでしょう。このため、仮に近い将来米国株が調整したとしても、対応できるように資金管理をしておくことをお勧めします。

また、日本株に関しては、投資対象は、個人の関与率の高い小型株を避け、国内外の機関投資家の買いが見込める大型株にしましょう。その大型株のうち、「低PER・低PBR・高配当利回り・好業績」という4条件を満たし、且つ、株価が25日移動平均線を上回っているものに絞ることをお勧めします。

それはともかく、今年も、読者の皆様が爆益を手にすることを切に願っております。今後とも、何卒、よろしくお願い申し上げます。
情報のプロフェッショナル
藤井 英敏

カブ知恵代表取締役。
1989年早稲田大学政治経済学部経済学科を卒業後、日興證券(現SMBC日興証券)に入社。前職のフィスコ(証券コード3807)では執行役員。フィスコを代表するマーケット・アナリストとして活躍。退職後に同社のIPOを経験。2005年にカブ知恵を設立。歯に衣着せぬ語り口が個人投資家に人気。雑誌「宝島/夕刊フジ/ZAIオンライン/トレマガ/あるじゃん/ダイヤモンドマネー/マネーポスト/日経ビジネス/エコノミストマネーザイ」をはじめ多方面に活躍中。

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