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2022年4月1日

相場の見立て・展望(4月1日付)

情報のプロフェッショナル
藤井 英敏
前回の当コラムで、「引き続き、リスクオンの運用スタンスで相場に臨みましょう。ただし、足元で相場が短期的に過熱していることは否めません。このため、無闇に買えばいい、なんでもかんでも強気でいくというわけではなく、相場状況に応じて、冷静な資金管理を心掛けましょう。上昇相場でも、値幅を伴った押し目は必ず起こり得るからです。」としました。危惧した通り、日経平均は3月30日から4月1日まで3日続落しました。

4月1日の日経平均は前日比155.45円(0.56%)安の27665.98円と、3日続落しました。テクニカル的には、25日移動平均線(1日現在26620.76円)、75日移動平均線(同27460.19円)を上回っています。一方、5日移動平均線(同27942.19円)、200日移動平均線(同28248.63円)は下回っています。ちなみに、3月下旬までの戻り相場では200日移動平均線が強力な抵抗として機能しました。

今後の想定に関しては、まずは、75日移動平均線がサポートラインとして意識されるでしょう。ただし、75日移動平均線を割り込む確率は決して低くはないとみています。日経平均は3月25日の28338.81円で目先天井をつけたとみているため、当面の日経平均は下がり易く、上り難い状況になったと考えています。

逆に、3月9日の24681.74円で中期的な底入れを果たしたともみています。このため、足元の調整は、短期的な過熱を冷ます「健全な調整」と考えています。24681.74円から28338.81円までの上昇幅3567.07円の半値押しの26510.28円程度までの調整は十分あり得ると考えています。

ところで、現在、日本株に大きな影響を及ぼしているのが、「原油先物」と「ドル・円相場」です。原油先物安、円安が日本株への追い風となります。

原油先物に関しては、3月31日のWTI期近の5月物は前日比7.54ドル(7.0%)安の1バレル100.28ドルでした。バイデン米政権が31日、今後6カ月間にわたり戦略石油備蓄を1日あたり平均100万バレル放出すると決めたことが、売り材料となりました。しかしながら、「OPECプラス」は3月31日、米欧日が求めた原油の追加増産に応じないと決めています。戦略石油備蓄は無限ではありません。今後、どこまで価格を抑えられるかは見通しがきかない状況です。このため、原油先物価格は当分、高止まりする見通しです。

一方、日米金利差の拡大を見込んだ円売り・ドル買いが膨らみ、3月にドル・円相場は10円近く円安に振れました。ドルの対円での急騰を受け、投機筋などからは円売り・ドル買いの持ち高を解消する動きが出て、足元では円安が一服しています。ですが、3月にゼロ金利政策を解除したFRBは、インフレ退治を優先して利上げを加速するでしょう。一方、日銀は、持続的な物価上昇を実現するために、現行の緩和策修正には動かないでしょう。このため、投機筋のポジション調整が一巡するまでは円安が一服するものの、それが一巡すれば再び円安が進むとみています。

日経平均が調整を続ける中、今後は、インデックス売買の影響を受け難い小型成長株が物色の中心になると考えます。東証は4月4日、株式市場を再編します。従来の1部、2部、マザーズ、ジャスダックの4区分から、企業の収益や時価総額などに応じて「プライム」「スタンダード」「グロース」へと移行します。ジャスダックグロース市場とマザーズ市場のほとんどの企業が「グロース市場」へ移ります。このため、今後は直近IPO銘柄を中心に「グロース」上場銘柄に注目し、且つ、積極的に売買参加することをお勧めします。
情報のプロフェッショナル
藤井 英敏

カブ知恵代表取締役。
1989年早稲田大学政治経済学部経済学科を卒業後、日興證券(現SMBC日興証券)に入社。前職のフィスコ(証券コード3807)では執行役員。フィスコを代表するマーケット・アナリストとして活躍。退職後に同社のIPOを経験。2005年にカブ知恵を設立。歯に衣着せぬ語り口が個人投資家に人気。雑誌「宝島/夕刊フジ/ZAIオンライン/トレマガ/あるじゃん/ダイヤモンドマネー/マネーポスト/日経ビジネス/エコノミストマネーザイ」をはじめ多方面に活躍中。

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